稲妻や古代の死者は海に向き

  • 大陸系の頭蓋骨をもつ弥生人、数百体が埋葬された遺跡が山口県西部海岸にある。あるとき一族すべてがなんらかの理由で滅んだと推定されており、族長らしきひときわ逞しい男は数十本の矢を全身に受け、頭蓋だけが丹念に粉砕されている。腕には沖縄の貝の腕輪をしたまま。この遺跡では老若男女全員が遠い海の彼方を見るように埋葬されていたことが発掘調査であきらかにされた。