逝く日には銀杏落葉を敷き詰めよゆくものもくるものも銀杏落葉かな
おもしろくふとおそろしき影絵かななつかしくふとおそろしき憂国忌
狐火やつきのない日がつづきをり
一日のあまりに迅し朴落葉朴落葉やがて夕日の北御堂
短日や洋書セールと錦絵と古書肆には仏書ばかりの冬の昼草臥れて店に座ればポインセチア床の軸判読できて置火鉢寒波くる西日本の百川に
悔いばかり多くなりぬるおでんかなつまらないこと思い出すおでんかな
茶の花やむりやり癇癪おさへけり癇癪のはじけぬやうに冬安居
初冬の人に遅るる気安さよ初冬の人に遅るるにがさかな
奈良町の古書を購ひ冬に入る
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