2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

前線に沿ひたる雲や冬隣

毎週木曜の夜は英語クラスなり 行く秋や「侍」の意味を英語にて

鵯や朝の木立の喧しき 鵯:ヒヨドリ

明けて、あまりそれにはふれたがらず ぎんなんの落ちてシリーズ終りけり

風景は色を無くせり糸芒

一日の短きことよ吾亦紅

行秋や天壌無窮雲を刷く

空白は虚無を意味せず草の絮

十月の雑踏過る女かな

卓袱台といふものありき柚子匂ふ

しけ寒やモダンジャズなど聴きをりぬ 散歩で拾ってきたものなど

梢より色づく桜もみぢかな

山粧ふケーブルカーの登る線

悼む 水澄むや二十歳と聞きて嘆息す

印象派のごとき柿の色味かな

うそ寒や夜空に鉄骨浮びけり

艶々と漫ろに熟し梅擬

秋しぐれノラの集まる曲がり角

呼ぶこゑに答へ目覚めぬ秋の雷

ポプラ句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)に。 兼題「正」 正しくはニッポニア・ニッポン朱鷺滅ぶ 季題「霧」 田の畔のまた現るる霧の底 その他 屈託とサティの夜の葡萄かな

黄落の舗道風立つ朝かな

こほろぎの音に囲まれし夜道かな

バスを待つ人列をなす夜半の秋 美しい月夜

のぼり坂続く散歩路なゝかまど

中年となつて愛でたり曼朱沙華

雨の日の鉄扉の軋り秋深し

遥遠やドーンピンクのいわし雲

ゑのころや売れない子役の藪睨み 今日の一句は獺麟川句会に。出題はかぐら川さん、お題は「子役」。

時刻表めくつてをりぬ蛇穴に

手ぬぐひの垢もうれしき案山子かな