2003-07-01から1ヶ月間の記事一覧

噴水の往きては還る命かな 池の水は集合的無意識、噴水は人の一生か

蝸牛忌や洋書の残り二百頁 昨夜来の大雨

濁点のつく「あああああ」扇風機

爍爍と街を熔かすや大西日 仕事場より大阪を眺めて

風天の俳号もあり水羊羹 渥美清の俳号は風天とか。やはらかく浴衣着る女のび熱かな 風天

銀色のジェット斜めに夏の空 梅雨あける

黄泉の影寄り来る朝や蝉しぐれ ビルの中庭につくられた「森」、朝、蝉の声猛々し

河童忌やロイド眼鏡の父想ふ

きらら虫『かいじゅうたちのいるところ』

ポジションは捕手でありけり夏の雲

風鈴の鳴る石畳下りけり アート・オブ・スターウォーズ展

かなしみの消えさりもせず送り梅雨

ネクタイを緩め三尺寝をしけり 昼休み、EU旗の下にて

隧道の出口の遠き戻り梅雨

立葵幼子の手を懐かしむ

仄甘き草の香りす朝涼し 快晴の朝に

街道の旧家の背戸や百日紅

コルク抜き斜めになりぬ巴里祭 涼しい夜

文月の夜の雨なり闇深し よくも降る

ぽぷら句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)に三句。 兼題「水」 炭酸水コップのなかの通り雨 季題「夏」 かはらない小さな夢や夏薊 自由題 ビー玉の影の翠や葦簾張

雷鳴に幽けき夢を断たれけり 明け方、激しい雷雨

我もまた漂ふ海月運まかせ

十五年過ぎたる町や合歓の花

行き過ぎて花梔子(くちなし)に気付きけり

あしのうら削ると飛び来コガネムシ うおの目とりのバンドエイドてふものあり

いつまでもかはらないわね鱧の皮

黄色なるバラの蕾に雨の玉

親友は老犬と銭青岬 今日の一句は、獺麟川句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)に。お題は「金銭」。

ビル街のお稲荷さんや半夏雨 大雨、本町橋周辺

ワインレッド楊梅の実は熟れて落つ 今年は例年になく「ヤマモモ」があふれんばかりになっているような気がする。実の落ちるあたり、散歩道も赤ワインで濡れたような状態だ。さりとて鳥がとくに啄ばんでる様子もない。あまり美味しくないのかな。