2003-12-01から1ヶ月間の記事一覧

火にくべて煙上るや霜の朝

枯菊や田圃の道に迷ひけり

寒禽のするどき眼もて生きんとす 仕事納めで半ドン、毎年この日は映画、今年はラストサムライ

数へ日のとなりの会話倦むばかり

ポインセチアこの一隅を守らんと

カニ食へば一家寡黙の聖夜かな

冬麗や雑木林につづく畔

柚子湯して「北の宿から」唄ひをり

息白し行くのが嫌になるあした

ポケットにホカロン入れて雪を待つ

凩や行方くらます白昼夢

抽斗にちびたエンピツ年つまる

冬の蚊とエレベーターに乗りあはす

枯蔦の這ふ白壁や旧街道

親なれば哀しきことも冬銀河

壁掛けの古暦やや斜めなり

今日の俳句はぽぷらの句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)へ。 「走」 賑やかに来て走り去る霰かな 「十二月」 十二月ひざの譜面のウムラウト 自由題 鮟鱇や男の器量いかほどぞ

おもしろき事のなき世や木の葉髪

片付かぬことばかりなり花八手

枯萩やここも古墳の跡なりし

僧ひとり濡れて急がず時雨かな 四条にて

暁や寒さうな影並びをり 寒い朝、やっとコートを取り出す

ビートルズ銀のCD冬の月

極月の街に出ても独りかな

落葉焚けぶりもたのし町の辻

小止みなく小止みなく降るいてふかな やや冬めく

山茶花のこぼれし奈良の小路かな

陽を浴びて遊ぶ幸せ寒雀

月明かり穹ひろびろと十二月