2005-01-01から1年間の記事一覧

山峡の軌道や枯葉追ふ如く

ふらんそわ句会(於・ウイングス京都) 「勝」 勝新の市の好める根深汁「泥棒」 毛糸編む泥棒猫と呼ばれけり「シルク」 凍港のシルクの朝の銀の匙「房」 花八ツ手「阿房」の字面あたたかし「丼」 腹掛の丼に銭年の市「人前」 人前を飾る気もなし今朝の冷え自…

つまるところ孤独に生きて冬の雷

玉敷句会(於キャンパスプラザ京都) 吟行:枳殻邸席題「全」 冬の日の全てセピアになつてゆく 硝子戸に沙翁全訳並べをり席題「限」 悪声の限りを尽くし鴨あそぶ席題「押」 寒鯉の水脈押し合ふて消えさらず自由 銹びてゆく雑木林に寒鴉 我がために購ふものな…

この頃は譲つてばかり木の葉髪

山茶花をこぼち散らして苔の庭

枯葉踏む小道誰にも行き会はず

今日はSさんの忌 眼差しを真似してみても冬の霧

母喜寿の祝に 遠き日の手のやはらかき花野かな

街路樹の下行く歩幅朝寒し

泡立草かさぶたかたくなりしかな

玉敷句会(於キャンパスプラザ京都) 属目:シャガール展および京都駅周辺席題「駅」 秋彼岸駅に異国の人の群れ 秋晴れのブラスバンドや駅広場席題「頭」 八千草を頭の中で束ぬるも 秋高し頭痛の妙薬奉る席題「青」 とつ国の青の色かもそぞろ寒 シャガールの…

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)兼題「同時」 秋鯖やそれと同時に恋のこと

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)兼題「孤閨」 永き夜や孤閨の鼠銀の檻

ぽぷらインターネット句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)八月兼題「天の川」 少年や仰ぐ銀漢千光年季題「果」 果実酒をロックグラスに盆の月自由 秋蝉や何か思つていたのだが

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)兼題「上下」 とんぼうの上下に風のとどこほる

片蔭の選挙ポスター五十五人

玉敷句会(於キャンパスプラザ京都) 席題「網」 臺灣の少女時代を捕虫網 天網はあらずともよし毛虫焼く席題「草」 草田男の昭和の夏や遠ざかる 草笛や曳光弾の美しき席題「Tシャツ」 手花火にTシャツの文字揺れてをり Tシャツの襟刳り弛き夏休み自由 水…

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)兼題「空気」 夏の霧をとこの背負ふ空気銃

ぽぷらインターネット句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)七月兼題「風」 7月やセーラー服は風力5季題「涼し」 涼しさやこすると匂ふセルロイド自由 おとろへや海馬溝から浮人形

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)兼題「横着」 浮いてこい横着者と呼ばれても

ぽぷらインターネット句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)六月兼題「断」 ルカ伝に断章ありて額の花季題「六月」 六月の砲煙、兵の骨白し自由 けふ一日嘘ばかり吐き梅雨に入る

玉敷句会(於京都文化芸術会館) 席題「魚」(一部改作) 山椒魚ブリキの兵をみてをりぬ 席題「肉」 肉食は厭ひべきかと著莪の花 席題「五」(一部改作) 五行目で落とす文庫の昼寝かな 自由 風少し吹いてゐるらしねぢり花

ぽぷらインターネット句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)五月兼題「魂」 たましひのかすかな眩暈栗の花 季題「若竹」 今年竹まずかたちから始めよと 自由 蛇の衣もう死んだつていいといふ

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)「古都」 古都の旅募るポスターうまごやし

ぽぷらインターネット句会(http://www2.comco.ne.jp/~mihokoyo/)四月兼題「苦」 ありやうは苦あれば苦あり春落葉 季題「四月馬鹿」 鬢の毛の薄くなりたる四月馬鹿 自由 鬱といふ親しきものや花曇

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)「意識」 意識なき睡り詩のごと蛍烏賊

二字熟語句会(http://8624.teacup.com/moririn/bbs)「窮屈」 窮屈な人でかまはず花菜漬

着工を待つ荒涼や鳥曇

雨降ると砂礫の匂ひイースター